質のいいオーディオ(その2)
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    タイムドメイン購入記2

     音の質は、スピーカーとアンプとCDの再生機器の組み合わせで決まるもの。
     しかし、アンプや再生機器がいくら良くても、かんじんのスピーカーが貧弱なら、まともな音は鳴らないものだ。
     
     当初はシステムコンポを買おうと考えていたが、どうも調べていくと、システムコンポより、スピーカーにこだわったほうがよさそう。

     ということで、評判の良いスピーカーの口コミを集めようと、ネット検索に船出した。いろいろ検索ワードを変えながら調べていくと、いくつかのHPやBBSで、タイムドメインという名前を見かける。
     タイムドメイン?

     初めて聞く名前だが、ネット上のユーザーの間ではかなり評判が高い。「奇跡の音!」とか「感動で涙が出た」と表現しているユーザーまでいる。
     それはちょっと大げさではないか?
     だが、気になる。

     そこで、タイムドメインとは何だろう? とさらに詳しく検索してみると、今度はオーディオマニアのHPに行き着いた。
     
     オーディオマニアも、音は認めている。どうやら、音に関しては、本物のようだ。

     だが、ガチガチなオーディオマニアには、別な点でいくつか不満も残るようである。スピーカーの大きさが……再生周波数が……スピーカーの向きが……スピーカー線が……値段が安すぎる……と。

     最後の「値段が安すぎる」というのは ?? と思うかもしれないが、オーディオマニアは、普段からオーディオ専門店や雑誌等で、スピーカー価格が100万、200万……という価格ばかりを見ているので、アンプ込みで30万という値段設定に、「そんな安い値段のスピーカーでは、物足りない」と感じてしまうようだ。
     30万でも、我々にとっては相当な金額だが、彼らから見れば、「衝動買い」レベルの値段だという。
     
     200万あったら、普通の人は車を買う。私だったら、ピアノ(グランドの中古)を買う。私の妹なら、貯金。オーディオマニアだったら、スピーカーを買う……ということなのだろう。
     その人が、何に高い感心があるか? それによって、お金の使い方は変わってくる。

     ……で、実際のところ、このスピーカーはいいの?

     雰囲気的にはかなり良さそうである。
     だが、価格が高い製品だけに、購入を決定付けるもう一押しが欲しい。
     なおも情報を求めていると、あるページの説明に目を奪われた。
     ビルゲイツがその音を聴いて、「私の家の7000万円のシステムよりいい音だ」と絶賛したというのだ!

     モノ・マガジン2002 7-16号 人とモノとの隠されたドラマ

    7000万円を超える音

     最初の試作品は、宙に浮いたミニアンプと卵形スピーカーだった。
     このスピーカーに対しかのビル・ゲイツは、ビジネスで来日した折り、かねてより由井氏の噂を耳にしていたことから試聴を強く希望。多忙なスケジュールをぬってその機会が設けられた。
     「サブ・ウーハーはどこにあるのか、どんなイコライザーをかけているのか」
     目を丸くしながら、ビルは矢継ぎ早に問いかけてきた。が、由井氏からすれば両方ともナンセンスである。ビルは「信じられない」と繰り返すばかりだった。別れ際、ビルはこう言った。

     「私の家の7000万円のシステムよりいい音だ。私も製品化を待ち望んでいます」

     この卵形スピーカーは、ほどなく周囲の期待どおりの展開を見せた。カーオーディオの専門メーカー、富士通テンともライセンス契約を結び、「ECLIPSE TD」として発表された。こちらは特にイギリスを中心に名だたるミュージシャンたちの注目を集め、まさに世界へ向けて羽ばたこうとしている。

     さて、こんないい話ばかりを連ねると、由井氏の再出発はあたかも順風満帆のようだが、じつはひどい逆風にさらされていた。当初、惜しみなく支援をしてくれたアスキーが、'97年末、突如、経営難に陥ってしまったからだ。
     アスキーの支援は打ち切られた。慌てて地元の信用金庫から融資してもらうが、それもほどなく底をつく。返済にも追われ、スタッフも去った。
     「そんな状況でしたから、無理がたたって40度もの高熱が出て倒れてしまったんです。忘れもしない'99年10月21日のこと。うんうんうなされていた床の中で、なぜか突然ひらめいたんです。そうや!って感じで……」

     翌日、床を這いだし、簡単な試作品を作ってみた。
     はやる気持ちを抑えつつ、CDプレーヤーをつなぐ。すると、どうだろう。スピーカーを据えた筒の上部から広がる音は、彼の想像を超えているではないか。
     新世代のスピーカー「Yoshii9」が、こうして生まれた。
     発売は2000年7月。当初の予約は即完売。その後も試聴会などを通じて噂が噂を呼び、ユーザーはジワジワと増えつづけている。面白いことに、日本ではオーディオ・マニアより、むしろ一般的な層に広がっている。しかもそのうち約3割が音楽関係者で、女性も少なくない。

    (一部、略あり)


    (その3へ続く)
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